施設での余暇の過ごし方
入所者の方には、長期間入院されていた方や引きこもりの方、障害特性によって人と会話をすることが苦手で、一人で過ごされる方が多くいらっしゃいます。そのような方は比較的、一日を通して自室にこもってベッドで過ごされることが多いです。
施設入所中に施設でどのように過ごすかなど、今後の支援の方向性を明確化する“個別支援目標”という計画書を作成します。今回、普段は自室で過ごされることが多い利用者様の個別支援目標の作成のために聞き取りを行った際、「将棋とかオセロが好き」と話がありました。少しでも余暇の充実と活動性を上げる機会になればと思い、職員が他利用者様に呼びかけを行って仲間を募りました。すると数名が集まり、今ではお互いが自発的に「将棋しよ」と部屋に誘いに行くというコミュニケーションが生まれるほどになりました。また、将棋を知らない職員や利用者様がルールについて質問すると笑顔で答える場面があったり、なぜその手を打ったのかなど解説をしてくださったり、会話の輪が広がっているように見受けられます。
自室にて過ごされることが多かった方々が、将棋を通して表情豊かになり、自ら人と関わろうとしている変化に職員も嬉しく思っています。今後、更に楽しんでもらえる余暇活動を目指し、他ユニットへの声掛けやトーナメント戦の開催を開いていけたらと考えています。

